1989年ヒット曲の真相!昭和と平成の転換期を彩る名曲を徹底解剖

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1989年のチャートを決定づけたのは、対照的なアプローチで時代の頂点へと登りつめた2組の女性アクトでした。ロックの現場から地道なライブ動員を積み重ねてブレイクを果たしたプリンセス プリンセスと、徹底した様式美と脱力系カルチャーを融合させたWinkです。

プリンセス プリンセスの『Diamonds』は、作詞の中山加奈子、作曲の奥居香(現・岸谷香)というメンバー自身の手によって紡ぎ出されました。自著や当時の回顧録によると、彼女たちは事務所からの指示で動く人形であることを拒み、「自分たちの言葉で、同世代の女性が本当に共感できる日常のきらめきを歌う」という強い信念を持って制作に挑んでいました。ソニーのオーディオテープ「HF」のCMソングに起用されたことを契機に、彼女たちの疾走感あふれるロックサウンドは、バブル景気の中で自己表現を模索していた同世代の女性たちを中心に爆発的な支持を獲得します。

一方、同年の掉尾を飾る第31回日本レコード大賞の栄冠に輝いたのが、Wink淋しい熱帯魚日本レコード大賞のドラマです。相田翔子と鈴木早智子の2人からなるWinkは、従来のアイドルが武器としていた「笑顔」や「愛嬌」を意識的に封印し、オルゴール人形のような無表情で機械的にステップを踏むパフォーマンスを貫きました。この演出は、当時の過剰なバブル狂騒に対するクールな批評性すら帯びており、作詞・及川眠子、作曲・都志見隆のペンによる哀愁漂うダンスビートと見事に合致したのです。授賞式の壇上で感極まり涙を見せた2人の表情の翳りは、平成の幕開けを象徴する歴史的一幕として今も語り継がれています。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

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