静寂が問いかける都市の記憶――2026年、変貌する札幌の片隅で「祈り」の原風景を歩く

今注目を集めている 静寂が問いかける都市の記憶――2026年、変貌する札幌の片隅で「祈り」の原風景を歩くについて、多角的な視点をご紹介しています。

神社の敷地内を巡ると、もうひとつの特徴的な社に行き当たる。滋賀県の多賀大社から分霊を勧請した「多賀神社」だ。ここは縁結びや延命長寿、商売繁盛を願う場所として、古くから市民に親しまれてきた。

戦没者を偲ぶ厳粛な慰霊の場である護國神社と、日々の幸福や新しい命の結びつきを祈願する多賀神社。生と死、追悼と祝祭という対照的な祈りが、ひとつの杜の中に同居している。この不思議な調和こそが、重苦しさに偏りがちな護國神社の空気を和らげ、地域に暮らす人々の多様な感情を受け止める懐の深さを生み出している。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。