外国籍の生活保護はなぜもらえる?最高裁判決の真相と支給条件のリアル
日本国憲法第25条が定める「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」と、これに基づく生活保護法第1条では、保護の対象を明確に「国民」と規定しています。つまり、文言上は日本国籍を持たない外国人は生活保護法の直接的な対象には含まれていません。
それにもかかわらず、外国人の生活保護がなぜもらえるのかという疑問の原点は、終戦から間もない1954年(昭和29年)に出された旧厚生省通知(社会局長通知)にあります。当時、生活に困窮する在日外国人に対して人道的な見地から緊急措置を講じる必要に迫られた国は、「当分の間、日本国民に対する生活保護の取扱いに準じて必要な保護を行う」という行政指導を行いました。
現在に至るまで、外国籍住民への支給は生活保護法の直接適用ではなく、この「昭和29年通知に基づく行政措置(準用)」という運用によって維持されています。法律改正によって明文化された権利ではなく、行政の裁量による事実上の保護という特殊な二重構造が、長年にわたる議論の火種であり続けています。