代々木国立競技場の改修と建築美の秘密!座席とアクセス徹底解説
巨大なアリーナの内部に入ると、視界を遮る柱が一本も存在しないことに驚かされる。観客席のどこからでも中央のコートを見渡せるこの大空間を実現したのが、構造家・坪井善勝による緻密な構造計算と、当時としては前代未聞の吊り構造建築という技術だった。
二本の主柱間に渡した主ケーブルから屋根全体を吊り下げるという画期的なシステム。強風や地震による揺れにどう耐えるのか。坪井善勝は風洞実験を何度も重ね、数式を解き明かし、前例のない巨大サスペンション構造を完成させた。意匠と構造が奇跡的なバランスで結実した結果であり、日本の近代土木・建築技術が世界最高峰に達した瞬間でもあった。