プロ直伝!絶対失敗しないシフォンケーキの黄金比と極上の裏技
絹織物(シフォン)のように軽いことからその名がついたこの極上洋菓子の歴史は、1927年のロサンゼルスにさかのぼる。保険外交員だったハリー・ベーカー氏が自宅の台所で考案した独自の製法が始まりだ。彼はその秘密のレシピを20年以上にわたって厳重に隠し持ち、ハリウッドのセレブリティ御用達レストラン「ブラウン・ダービー」だけに納品していた。
やがて1947年、米食品大手のゼネラルミルズ社がベーカー氏からレシピの権利を買収したことで、事態は一変する。同社が全米に公開したレシピは、当時の製菓業に激震を与えた。バターの代わりにサラダ油を使うという革新的な発想こそが、冷やしても固くならず、絹のようにしなやかな口溶けを生み出す鍵だったのだ。今日、日本の洋菓子文化においても欠かせない存在となった背景には、こうした歴史的パラダイムシフトが存在していた。