バブル狂騒から30年、「ノーパンしゃぶしゃぶ」の足跡を追う——過激接待の終焉と令和社会への警鐘
1980年代半ば、高度経済成長の頂点にあった日本で、夜の街のサービスは過激化の一途をたどっていた。その極致として誕生したのが「ノーパンしゃぶしゃぶ」である。発祥は京都あるいは大阪の繁華街と言われるが、瞬く間に東京の歌舞伎町、赤坂、銀座、新宿といった一等地に広がった。
仕掛けは極めてシンプルかつ刺激的だった。テーブルの下や床一面に鏡が敷き詰められ、ミニスカート姿で下着をつけない女性が鍋の給仕を行う。鍋から立ち上る湯気と暗がりの照明、そして過剰な視覚的演出。当時の男性客たちは、熱い肉をタレにくぐらせながら、非日常の歪んだ欲望を満たしていたのだ。
当時の利用料金は1人あたり数万円から十数万円と高額であったが、空前の金余り社会においてその金額は痛痒とされなかった。企業の接待費が無制限に投入され、夜な夜な満席状態が続いたという。