鬼滅の刃お館様の声優・森川智之の神髄|1/Fゆらぎと最期の名演秘話

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アニメ『鬼滅の刃 柱稽古編』第8話(最終話)で描かれた、鬼殺隊本部に侵入した鬼舞辻無惨とお館様の直接対峙は、アニメ史に残る緊迫感を生み出しました。千年にわたり続く宿敵・無惨を罠に嵌めるため、病で自力で動くこともままならない耀哉が、自身の肉体のみならず最愛の妻・あまね、そして幼い二人の娘(ひなき・にちか)までも道連れにして屋敷ごと爆破する壮絶な最期の爆死シーンです。

アフレコ現場の取材やキャストの回想によると、このシーンにおける森川さんのアプローチは「感情を荒げることの完全な排除」でした。通常、自爆という極限状態においては狂気や復讐心をむき出しにする演技が選ばれがちですが、森川さんは終始、淡々とした静けさを保ち続けました。死を目前にした人間が放つ異様なまでの澄み渡った語り口は、相手である無惨(関俊彦さん)に「こいつは完全に狂っている」「人間がそこまで己を捨てられるはずがない」という底知れぬ恐怖を植え付ける決定的な演出となりました。

SNSや海外のアニメレビューサイトでも「穏やかさの中に潜む絶対的な狂気に背筋が凍った」「慈愛に満ちた父親の声で自爆するギャップが恐ろしすぎる」と絶賛され、森川さんの演技力の評判を決定づけるエピソードとなったことは間違いありません。

橋本 菜々子

橋本 菜々子

トレンドリサーチャー

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。