餅で死亡した有名人の真相とは?正月の窒息事故を防ぐ救命法と予防策

餅で死亡した有名人の真相とは?正月の窒息事故を防ぐ救命法と予防策について専門的な視点から解説いたします。最新の情報をご覧ください。

もし目の前で家族や同席者が餅を喉に詰まらせたら、迷っている時間はありません。窒息から約3〜4分で脳への酸素供給が絶たれ、不可逆的な障害や心停止に至る危険があります。「チョークサイン(喉をかきむしる動作)」や「声が出せない」「顔色が急速に紫色になる(チアノーゼ)」といった窒息のサインを見逃さず、直ちに119番通報を行うとともに応急処置を開始してください。

意識がある場合の応急処置として、救急医学において推奨されている主な2つの除去法を紹介します。

1. 背部叩打法(はいぶこうだほう)

患者の背後から片手で胸を支え、上半身を前傾させます。もう一方の手のひらの付け根(手掌基部)を使って、左右の肩甲骨の間を力強く連続して何度も叩きます。叩くたびに異物が口から飛び出るよう、前下方へ向かって体重を乗せて叩くのがポイントです。

2. ハイムリック法(腹部突き上げ法)

患者の後ろに回り込み、ウエスト付近に両腕を回します。一方の手で握り拳を作り、親指側を患者の「みぞおち」と「へそ」の中間あたりに当てます。もう一方の手でその握り拳を握り、素早く手前上方に向かってグッと強く突き上げます。

【注意点】ハイムリック法は内臓を痛めるリスクがあるため、妊婦や1歳未満の乳児には絶対に行ってはなりません(乳児には背部叩打と胸部突き上げを実施)。また、ハイムリック法を実施した後は、餅が取れたとしても必ず医師の診察を受けて腹腔内臓器の損傷がないか確認する必要があります。

※掃除機を使った吸引についての注意

家庭用の掃除機で餅を吸い出す方法が民間療法として知られていますが、日本医師会や東京消防庁では原則として推奨していません。専用ノズルがない掃除機を無理に口へ挿入すると、口内や喉の粘膜を激しく損傷する恐れがあり、かえって異物を奥へ押し込んでしまう事故も報告されています。まずは背部叩打法やハイムリック法を優先してください。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。