つるなしスナップエンドウは支柱不要?失敗防ぐ育て方と裏ワザ
つるなしスナップエンドウのパッケージに踊る「支柱いらず」というフレーズを文字通りに受け取ってしまうことこそ、栽培初期における最大の罠といえます。結論から言えば、支柱を一切使わない完全無支柱での栽培は、実質的に不可能に近いリスクを孕んでいます。
従来の「つるあり種」が草丈2メートルを超えて竹棚や大型ネットを必要とするのに対し、つるなし種は節間が詰まっており、最終的な草丈は60〜80cm前後で止まります。しかし、植物生理学的に「つる(巻きひげ)が出ない」わけではありません。主茎は自立するように見えても、春先に側枝が増え、肉厚な豆が鈴なりに着莢すると、株頭の総重量は一気に跳ね上がります。
特にマンションの高層階や戸建てのバルコニーでは、ビル風や春一番などの突風に晒される頻度が高くなります。支持体のない株は強風にあおられて根元からねじれ、主茎が裂けたり、横倒しになって地面と擦れ合うことで灰色かび病などの病原菌を呼び込む原因になります。大手種苗各社の技術指導書でも「無支柱」ではなく「草丈に合わせた短めの仮支柱・あんどん支柱の設置」が推奨されており、長さ70〜90cm程度の支柱を立てて麻紐で八の字誘引を行う、もしくはフラワーネットで周囲を囲う作業が安定収穫の絶対条件となります。