店頭から紙が消えた真相は?トイレットペーパー品薄と流通の裏側
リアル店舗の棚から商品が消えると、消費者の指先は一斉にスマートフォンへと向かう。Amazon.co.jpや楽天市場といった巨大オンラインモールでも、検索上位に並ぶ通常価格のトイレットペーパーが瞬く間に「在庫切れ」へと切り替わった。
この現象は、現代のサプライチェーンマネジメント(SCM)が極限まで効率化されているからこそ発生する。平時の緻密な需要予測に基づいて自動発注と在庫補充が組まれているため、突発的なアクセス集中と注文の急増が起きると、システムの安全装置が働き、一時的な販売停止フラグが立つ。
物流センターの奥深くに製品が存在していても、仕分けとピッキングのキャパシティを超えれば出荷は止まる。つまり、私たちが画面越しに目にする「在庫なし」の多くは、社会全体からモノが消えた証拠ではなく、一時的な出荷遅延がもたらす「見かけ上の欠品」に過ぎない。