善意の監視か、隣人への刃か――「生活保護不正受給通報」の現場でいま起きていること
一方で、いわれのない疑いをかけられ、精神的に追い詰められる受給者も後を絶たない。例えば、親戚から譲り受けた古い軽自動車を運転していただけで「不正受給だ」と通報されたケース。あるいは、たまに訪ねてくる介護ヘルパーを「隠れて同棲している男だ」と勘違いされた事例もある。
一度通報されれば、役所からの厳しい調査が入る。やましいことがなくても、近所の目が気になり、外出することすら恐怖に感じるようになる。セーフティネットであるはずの制度が、いつの間にか受給者を社会から孤立させる檻へと変貌してしまうのだ。