皮膚筋炎とは?初期症状の見分け方と間質性肺炎・がん合併の真相

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皮膚筋炎の管理において、生命予後(余命や生活の質)を決定づける最重要ファクターが間質性肺炎の合併と悪性腫瘍(がん)の併発です。この二大合併症のスクリーニングを迅速に行えるかどうかが、患者の未来を左右します。

間質性肺炎は、酸素と二酸化炭素の交換を行う肺胞の壁(間質)に炎症が起き、線維化して肺が硬くなる病態です。皮膚筋炎患者の30〜50%にみられますが、特に警戒すべきは抗MDA5抗体(抗CADM-140抗体)が陽性となるタイプです。この抗体を持つ患者群では、筋肉の炎症は軽微であるにもかかわらず、発症から数週間〜数ヶ月の単位で肺の陰影が急速に悪化する「急速進行性間質性肺炎(RPILD)」を高頻度で引き起こします。治療介入が遅れれば急激な呼吸不全に陥るため、診断後直ちに高用量ステロイドと複数の免疫抑制薬を併用する超強力な先制集中治療が標準手順となっています。

もう一方の脅威が悪性腫瘍の合併です。皮膚筋炎患者におけるがんの合併頻度は15〜30%に達し、特に40〜50歳以降の成人発症例でリスクが急増します。近年では抗TIF1-γ抗体や抗NXP2抗体が陽性の患者で悪性腫瘍の合併率が極めて高いことが解明されています。好発部位は胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮・卵巣がん、悪性リンパ腫など多岐にわたるため、皮膚筋炎の確定診断時には、全身CT、上下部内視鏡、腹部超音波、婦人科検診、腫瘍マーカー測定を含む徹底したがんスクリーニングを実施することが学会のガイドラインでも強く推奨されています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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