消毒用エタノールと無水の違いは?効果半減のNg使い方と濃度・掃除術

消毒用エタノールと無水の違いは?効果半減のNg使い方と濃度・掃除術について知っておくべき 事実を分かりやすく解説いたします。

消毒用エタノールは万能の清掃溶剤ではありません。化学的な溶解性や脱脂作用が極めて高いため、接触させる資材の選定を誤ると修復不可能な破損を招きます。

最も深刻な被害が発生しやすいのがアクリル樹脂です。店舗のパーテーションやコレクションケース、スマートフォンの保護カバーなどにエタノールを吹き付けると、内部応力と溶剤の作用によって微細な亀裂が一気に広がる「ケミカルクラック」が発生し、白濁や粉砕の原因となります。

素材・材質の区分代表的なアイテムエタノール耐性判定主な劣化現象・理由アクリル(PMMA)・ポリスチレン(PS)飛沫防止板、家電の透明窓、CDケース使用厳禁(×)ケミカルクラック(ひび割れ)、表面の激しい白化天然皮革・合成皮革(合皮)財布、バッグ、革張りソファ、車のシート使用厳禁(×)油分喪失によるひび割れ、色落ち、表面コーティング剥離ニス・ワックス・漆塗り無垢材家具、木製ダイニングテーブル、フローリング使用厳禁(×)塗装膜の溶解、白く濁った跡(白化斑点)が定着ポリエチレン(PE)・ポリプロピレン(PP)専用スプレーボトル、食品用タッパー、衣装ケース使用可能(◯)優れた耐薬品性を持ち、容器や拭き掃除に適合ガラス・ステンレス・磁器窓ガラス、キッチンシンク、ドアノブ、食器使用可能(◯)変質の心配がなく、皮脂汚れ除去と除菌が同時に可能

また、消防法における「第4類引火性液体(アルコール類)」に該当する点も見逃せません。キッチン周りでの使用時はガスコンロの火を完全に消し、給湯器の種火や静電気の火花にも配慮が必要です。60vol%以上のアルコールを80リットル以上保管する場合は消防法上の届出対象となりますが、家庭内であっても直射日光の当たる密閉車内や暖房器具の近くへの放置は厳禁です。

清水 千尋

清水 千尋

フード&トラベルライター

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。