主婦業の年収換算1000万円説は本当か?内閣府データと算出根拠の罠
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ネット上で定期的に拡散される「主婦業=年収1000万円」というセンセーショナルな言説の震源地は、主にアメリカの求人・給与情報サイト「Salary.com」が毎年母の日に合わせて公表している詳細なレポートにあります。同社の試算では、母親がこなす多種多様なタスクを実際の専門職の市場賃金に置き換えて積算しており、その金額は年間約11万ドル〜18万ドル(日本円換算で1500万〜2500万円超)という高額な数値を叩き出しています。
この試算における家事労働の年収換算の内訳は、極めて多岐にわたります。日々の業務を単なる「お手伝い」ではなく、以下の専門職の複合体として細分化している点が特徴です。
・調理・献立作成・買い出し(調理師・栄養士)
・洗濯・アイロン掛け・衣類管理(ランドリースペシャリスト)
・部屋の清掃・整理収納・除菌(ハウスキーパー)
・乳幼児のケア・寝かしつけ・病児対応(保育士・看護師)
・習い事や学校への送迎(送迎ドライバー)
・家計簿管理・資産運用・契約管理(ファイナンシャルプランナー・経理担当者)
・家族のスケジュール調整・イベント企画・資材調達(オペレーションマネージャー)
これらのタスクを標準的な労働時間(週40時間)に加え、早朝・深夜・休日の時間外労働手当や深夜割増賃金(1.25倍〜1.5倍)を適用して積み上げると、合計労働時間は週90〜100時間を超えます。つまり、「専業主婦の年収1000万円」という言説は全くの出鱈目ではなく、「すべての家庭内タスクを専門職への外部委託および残業代込みで換算した場合の理論上の最大値」というのが数字のカラクリです。