増し目とは?棒針・かぎ針の編み方と穴が開く原因をプロが徹底解説
棒針編みにおける増し目は、糸をすくう位置やねじり方によって編み地の表情や強度が大きく変化します。代表的な棒針編みの増し目やり方とその特徴、日本工業規格(JIS)および日本手芸普及協会準拠の増し目の編み図記号を整理します。
もっとも手軽に使われるのが「巻き目増し目」です。右針に糸をくるりと巻きつけて新しいループを作る手法で、編み地の端で目数を急激に増やしたいときや、袖下の別鎖の代わりとして重宝されます。ただし、中央で使うと緩みやすいため、端目専用として使われるのが一般的です。
編み地の中央で自然に目数を増やす基本テクニックが「すくい増し目」です。前段の目のシンカーループ(目と目の間にある横糸)を持ち上げて編む技法で、右側に傾斜をつける「右増し目」と、左側に傾斜をつける「左増し目」が存在します。編み図記号では、表目の記号の下部に小さな半円や矢印状のフックが付いた形で表記されます。
そして、穴を開けずに強度を保つ最重要技法が「ねじり増し目」です。目と目の間のシンカーループを針にかけ、そのまま編むのではなくループの根元を180度ねじって表目または裏目を編み入れます。ねじることによって糸のテンションが締まり、隙間が完全にふさがるため、セーターのラグラン線やカーディガンの増し目ポイントで標準的に採用されています。