りんご病の感染力ピークはいつ?頬が赤い時は終息?登校基準と妊婦リスク
「子どもの頬が真っ赤だから、周りにうつさないよう隔離しなければ」――小児科の診察室で最も多く聞かれる保護者の声です。しかし、感染症の病態生理から見ると、これは大きな錯覚といえます。
りんご病の病原体はヒトパルボウイルスB19です。このウイルスが体内に侵入すると、赤血球を作る骨髄細胞(赤芽球)に感染して急激に増殖します。ウイルス血症(血液中にウイルスが大量に循環する状態)となり、呼吸器からのウイルス排出量が最大になるのは感染後約7〜10日目です。この時期の症状は、軽い発熱、鼻水、筋肉痛、全身の倦怠感など、一般的な風邪とまったく見分けがつきません。
一方、特徴的な「両頬の鮮やかな紅斑」や「手足のレース状・網目状の発疹」が出現するのは、感染から約16〜20日が経過した段階です。これは体内で作られた免疫グロブリン(抗体)とウイルスが結合して生じる免疫反応によるものであり、この時には血中および気道分泌液中のウイルスはほぼ排除されています。つまり、「見た目でりんご病だと分かった瞬間には、すでに他人にうつす感染力は終息している」というのが感染症専門医の共通見解です。