広瀬香美『ロマンスの神様』歌詞の真相|実は超現実的な逆玉婚活ソング?
『ロマンスの神様』の歌詞の意味を紐解くと、冒頭から主人公の極めて打算的かつストレートな野心が全開になっています。歌い出しこそ「勇気と愛が世界を救う 絶対にくじけない 幸せになりたい」と前向きな人生賛歌のように始まりますが、直後のAメロから具体的な「ターゲット選定基準」が容赦なく列挙されます。
「週休二日 しかもフレックス制」「給料よし 容姿もよければなおよし」「性格良ければいい そんなの嘘だと思いませんか」といったフレーズは、まさに相手の経済力や社会的地位をシビアに見極める姿勢そのものです。さらにサビ前では「友達の友達に告白されちゃった」とライバルに先んじる駆け引きが描かれ、サビでは「Boy meets girl 幸せの予感」と高らかに叫びつつ、神頼み(ロマンスの神様)をして「男を落とす手助け」を願う展開へと進みます。
広瀬香美さんが後に自著やメディアインタビューで語ったところによると、本作が収録された1993年の3rdアルバムのタイトルは『SUCCESS STORY』でした。当時、米国留学から帰国しプロの作曲家・シンガーとして成功を掴もうとギラギラしていた広瀬さん自身の野心と、バブルの余韻の中で経済的成功と幸福を貪欲に求めた当時の女性たちのバイタリティが奇跡的に結実したのが、この婚活ソングとしての本質だったのです。