首の後ろの痛み、放置で悪化する危険なサインと最速対処法
首の後ろの痛みの大半は筋肉や関節由来のものであり、命に関わるケースは稀だ。しかし、「稀」であることと「存在しない」ことは違う。ここでは、見逃してはいけない危険信号を具体的に整理する。以下の症状が1つでも当てはまる場合は、自己判断をやめて医療機関へ向かうべきだ。
① 突然の「これまでにない激痛」:バットで殴られたような、あるいは雷が落ちたような表現をされる突発的な激痛は、くも膜下出血の警告出血や椎骨動脈解離のサインであることがある。椎骨動脈解離は若年層でも発症し、首の後ろの痛みに続いて脳梗塞を起こすケースが報告されている。
② 発熱・吐き気・首の硬直を伴う痛み:首の後ろの痛みに発熱や嘔吐、そして「顎を胸につけられない」ほどの硬直があれば、髄膜炎の疑いがある。細菌性髄膜炎は24時間以内の治療開始が生死を分ける。
③ 腕や指のしびれ・脱力感:痛みが首だけに留まらず、肩から腕、指先にかけてのしびれや「物が持ちにくい」「ボタンがかけにくい」といった巧緻運動障害が出ている場合は、頸椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症による神経圧迫が考えられる。放置すると筋力低下が不可逆的になることがある。
④ めまい・ふらつき・視界の異常:首の後ろの痛みと同時に、回転性のめまいや立ちくらみ、ものが二重に見える複視などが現れた場合は、椎骨脳底動脈循環不全や頸性めまいの可能性がある。特に首を後ろに反らせたときに症状が誘発される場合は要注意だ。
⑤ 安静にしても痛みが増していく:筋肉痛であれば、通常は安静やストレッチで徐々に軽快する。しかし、横になっても痛みが続く、夜間痛で目が覚める、という場合は炎症性疾患や腫瘍性病変が隠れている可能性があり、画像検査による精査が必要になる。