【黄色い鼻水と緑の鼻水】風邪・副鼻腔炎・アレルギーの見分け方と病院へ行くべきサイン
黄色い鼻水の原因を考える際、まず立ち位置を確認したいのが「風邪の治りかけ」という可能性だ。風邪のウイルスが鼻粘膜で増殖すると、体内の免疫細胞が集まり、ウイルスを貪食した好中球が死滅して粘液に混ざる。その結果、発症から3〜5日目あたりで鼻水が白っぽく濁り、さらに黄色へと変化する。これは必ずしも細菌の二次感染を意味せず、正常な免疫応答の一環である。
実際、米国疾病予防管理センター(CDC)や米国家庭医学会の患者向け資料でも「黄色や緑色の鼻水=細菌感染」という古い常識は明確に否定されてきた。鼻水の色は感染の種類を判別する信頼できる指標ではなく、ウイルス性の風邪でも十分に色がつくことが臨床研究で繰り返し示されている。
一方で、黄色い鼻水が10日以上続く、あるいは一旦良くなった後に再び悪化する「二峰性経過」をたどる場合は、副鼻腔炎への移行を強く疑う。副鼻腔は頬骨の裏、目の間、額など顔面の骨に囲まれた空洞で、ここに炎症が波及すると、粘稠な黄色〜緑色の鼻水が持続的に産生される。蓄膿症の初期症状としては、この持続する色つき鼻水に加えて、片側だけの鼻づまり、頬の違和感、口臭の悪化などが挙げられる。
アレルギー性鼻炎で黄色い鼻水が出る場合は、前述の通り二次感染や副鼻腔炎の合併を考えるべきタイミングだ。花粉症のシーズン中に「いつもと違う色の鼻水が出る」と感じたら、それはアレルギー単独ではなく感染が重なっているサインかもしれない。アレルギー症状のコントロールが不十分で鼻粘膜の腫れが続くと、副鼻腔の出口(自然口)が塞がれ、分泌物が溜まりやすくなるという構造的な問題もある。