さつまいもの植え方と苗選び|収穫量が劇的に変わるプロの栽培技術
SNSや園芸コミュニティ、市民農園の現場を取材すると、初心者とベテランの間で運用に大きな隔たりがあることが浮き彫りになります。
ある都内在住の市民農園利用者は、「昨年、良かれと思って市販の有機化成肥料を規定量施したところ、夏場につるが隣の区画まで侵入するほど大暴走し、秋の収穫は親指サイズの芋が2本だけだった」と手記に綴っています。一方で、休耕地を借りて無肥料・黒マルチのみで栽培を続ける愛好家からは、「雑草マルチと黒マルチを併用し、斜め植えで50株定植した結果、秋には1株から600g前後の立派な紅はるかが平均4本収穫できた」という対照的な報告が寄せられています。
また、現場で議論が分かれる作業が「つる返し(つるの引き剥がし)」です。伸びたつるの節から土に向かって新たな根が伸びると、そこに同化養分が分散して主根の芋が太らなくなると信じられてきました。しかし、現代のプロ農家や農業改良普及員の指導現場では、「黒マルチを隙間なく敷設していれば、節からの不定根が土に入り込むことはないため、過度なつる返しは葉を傷つけて光合成能力を落とすだけの悪手になりかねない」という見解が主流となっています。