プロ野球の「山本」最強は誰か?由伸の衝撃記録から歴代レジェンドまで
山本由伸が現代野球の極致を示す一方で、昭和から平成のプロ野球を支えた二人のレジェンドを抜きにして「山本」を語ることは許されません。その筆頭が、広島東洋カープ一筋でバットを振り続けた「ミスター赤ヘル」こと山本浩二です。
法政大学の「田淵・富田・山本」の三羽ガラスとして鳴らし、1968年ドラフト1位で広島に入団した山本浩二は、走攻守すべてにハイレベルな外野手として頭角を現しました。特筆すべきは、30歳を過ぎてから本塁打を量産した遅咲きの長距離砲としての凄みです。通算成績は2284試合、2339安打、536本塁打(歴代4位)、1475打点、生涯打率.290。本塁打王4回、打点王3回、首位打者1回に輝き、守備でも外野手として創設初年度から10年連続ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)を獲得しました。引退後は広島の監督として1991年にリーグ優勝を果たし、2013年には第3回WBC日本代表監督を務めるなど、球界の重鎮として多大な影響力を発揮。近年も名球会理事長を務めながら、テレビ解説や球界の育成現場に温かい眼差しを注ぎ続けています。
もう一人、プロ野球ファンの常識を根底から覆したのが、中日ドラゴンズの左腕・山本昌(山本昌広)です。日本大学藤沢高校から1983年ドラフト5位で入団した当初は目立たない存在でしたが、アメリカへの野球留学(ベロビーチ)で名コーチのアイク生原から授かったスクリューボールを武器に覚醒。そこから築き上げた通算記録は、まさに「超人」の領域でした。
- 実働年数:32年(NPB最長タイ記録)
- 通算成績:581試合登板、219勝165敗5セーブ、通算防御率3.45
- 獲得タイトル:最多勝3回、最優秀防御率1回、最多奪三振1回、沢村賞1回
- 前人未到の記録:41歳1ヶ月でのノーヒットノーラン(史上最年長)、49歳0ヶ月での勝利投手(NPB最年長記録)、50歳での登板
球速は130キロ台後半から140キロ前後でありながら、驚異的な球持ちの良さと低めへの制球力、そしてキレ味鋭いスクリューによって、何世代ものスラッガーたちを手玉に取り続けました。50歳まで現役を全うしたその自己管理能力と投球術は、現代のコンディショニング理論から見ても驚異的な到達点です。引退後も的確かつ温厚な解説者として親しまれる傍ら、ラジコン競技の腕前や競馬の馬主としても知られるなど、その人間的魅力は今なお多くのファンを惹きつけてやみません。