メジャー年間162試合の衝撃!なぜ減らない?超過密日程の真相とNpbとの違い
メジャーリーグのレギュラーシーズンがなぜ年間162試合という途方もない数に設定されているのか。その起源を紐解くには、1960年代初頭のMLBレギュラーシーズン試合数の歴史に時計の針を戻す必要がある。
もともと1900年代初頭から半世紀以上にわたり、メジャーリーグは各リーグ8球団、年間154試合制(7球団×22回総当たり=154試合)を採用していた。しかし、1961年にアメリカン・リーグが球団数を8から10へと拡張した際、公平な対戦スケジュールを維持するために「対戦相手9球団×18試合=162試合」という算出式が採用された。翌1962年にはナショナル・リーグも同様に10球団へ拡張し、ここに両リーグ揃って「162試合」という金科玉条の数字が定着したのである。
その後、球団数は段階的に増え、現在ではア・ナ両リーグあわせて30球団にまで膨れ上がった。2026年シーズンからは対戦カードの振り分けが劇的に刷新され、同地区ライバルとの対戦数を減らす代わりに、史上初めて「全30球団と毎年必ず対戦するバランス型スケジュール」が導入された。内訳は以下の通り緻密に配分されている。
- 同地区4球団との対戦:各13試合(計52試合)
- 同リーグ他地区10球団との対戦:各6〜7試合(計64試合)
- インターリーグ(交流戦)15球団との対戦:各3〜4試合(計46試合)
足し合わせると正確に162試合となる。これほどまでに厳密なスケジューリングが維持される大リーグ年間試合数162試合の理由は、伝統の継承だけではない。本拠地81試合分のチケット販売収入、飲食・グッズのスタジアム収益、そして地域スポーツ専門チャンネル(RSN)や全米大手ネットワークとの間で結ばれた天文学的な放映権契約が、すべて「ホーム81試合・年間162試合」の開催を大前提に設計されているからだ。1試合でも削減すれば、各球団数億円から数十億円規模の売上減に直結するため、機構側にとっても球団経営者にとっても、不可侵の聖域となっている。