常田俊太郎の全貌を追う|ヴァイオリン演奏と起業戦略の舞台裏
実弟であり、日本を代表する音楽家・常田大希との兄弟関係は、日本の音楽史における希有なシンクロニシティと言える。ロックバンドKing Gnuのスタジアム級のサウンドスケープから、極彩色のミクスチャープロジェクトMILLENNIUM PARADEのアバンギャルドな音響世界に至るまで、その核には常に彼のアレンジとヴァイオリンの旋律が流れている。
弟の奔放で破壊的なクリエイティビティに対し、兄である彼は緻密な弦楽セクションのアレンジで緻密な骨格を与える。アリーナの地響きのような歓声のなか、彼が奏でるヴァイオリンの一線は、楽曲にクラシカルな品格と底知れぬ深みをもたらす。兄弟だからこそ成立するテレパシーのような間合いが、アンサンブルに圧倒的な生命力を吹き込んでいるのだ。