波乱の元天才女流棋士・林葉直子 闘病の果てに掴んだ静かな日常
林葉の作家としての資質は、決して余技にとどまるものではなかった。ティーンズ向け小説『とんでもポリス』シリーズは、スピード感あふれる展開と小気味よいユーモアで若年層の心を掴み、大ベストセラーを記録。盤上で培われた卓越した構成力と直感力は、物語の紡ぎ手としても見事に結実した。
さらに活動の幅を広げ、NHK(日本放送協会)の教育ドラマ『虹色定期便』に出演するなど、女優としても独特の存在感を発揮した。棋士、作家、タレント、女優。どんな枠組みにも収まらない彼女の多面的なキャリアは、表現者としての溢れんばかりの情熱が形を変えて表出したものに他ならない。