罵声とノイズの奥へ:コートニー・ラブ狂気のデビュー作解体新書
この作品を語る上で外せないのが、ソニック・ユースのキム・ゴードンと、プロデューサーのドン・フレミングによるプロデュースワークだ。コートニーの手紙を受け取ったキムは、その粗削りながらも底知れない文学的才能と凶暴性に即座に目を留めた。
スタジオでキムが求めたのは、洗練された音作りではなく「剥き出しの不協和音」だった。ギターのチューニングを意図的に狂わせ、ベースの重低音を歪ませ、吐き出される詩の輪郭を際立たせる。ソニック・ユース譲りのアヴァンギャルドなノイズ処理が施されたことで、Pretty on the Inside(アルバム)は単なるガレージパンクを超えた、芸術的テロリズムとも呼ぶべき強度を獲得した。