社会を揺さぶる野木亜紀子ドラマの魔力!傑作の伏線美と新作情報
野木亜紀子の筆力は、シリアスなサスペンスだけに留まらない。社会現象となった『逃げるは恥だが役に立つ』は、一見すると愛らしいラブコメディの体裁を保ちながら、その実態は「家事労働の対価」や「無償の愛という名の搾取」に切り込んだ極めて先鋭的な社会派ドラマだった。
契約結婚というファンタジックな設定を通じて、雇用関係、ジェンダーギャップ、生きづらさを抱えるマイノリティの孤立を軽やかに、かつ痛烈に描写。ポップなエンターテインメントの器に鋭利な毒と誠実な批評性を忍ばせる手腕こそ、野木脚本の真骨頂と言える。