黒子のバスケ脅迫事件の真相と動機|犯人・渡辺博史の現在と判決
脅迫状に記された生々しい恨みの言葉から、当初は「作者の学生時代の知人」「アシスタント経験者」「同人サークルでのトラブル相手」など、身近な人物による怨恨が有力視されていました。警察の捜査線上にも、作者周辺の交友関係が徹底的にリストアップされていました。
ところが、逮捕後に判明した黒子のバスケ脅迫事件の真相は、世間の予想を根底から覆すものでした。犯人と作者・藤巻忠俊氏との間には、過去の交友関係はおろか、直接の面識や接点は完全にゼロだったのです。
犯人は作者の出身校や経歴をインターネットで一方的に調べ上げ、勝手に自分と境遇を比較。恵まれた環境で才能を開花させた「勝ち組」の象徴として作者を標的に選び、自身の鬱屈した劣等感をぶつける対象として執着していたに過ぎませんでした。何の関係もない赤の他人による純然たる八つ当たりであったという事実は、被害者やファンのみならず社会全体に深い不条理感と衝撃を与えました。