伝統校の壁を崩す「公立の挑戦者」——市立福山高校野球部、データ野球と中高一貫の強みで挑む2026年の新時代
市立福山は中高一貫校であり、学業のカリキュラムも非常に過密だ。平日の全体練習に割ける時間は、実質1時間半から2時間程度に過ぎない。強豪私立が朝から晩まで白球を追う環境とは対極にある。
このハンデを補っているのが、徹底的な「時間あたりの練習密度」だ。ダラダラとしたシートノックは一切行わない。各選手が事前に自らの課題をタブレット端末で確認し、グラウンドに出た瞬間から秒単位でメニューが進行する。球拾いの動線すら計算し尽くされた練習風景は、まるで精密機械の動作を見ているかのようだ。