古古米が新米級に化ける!臭みゼロで極上に炊き上げるプロの裏技
古古米が醸し出す独特の黄ばみやにおいは、長期間空気に触れ続けたことによる遊離脂肪酸の酸化が原因です。精米後も米粒の表面には微量のぬか(脂質成分)が残存しており、保管期間が1年、2年と経過するにつれて空気中の酸素や湿度の影響を受けて分解され、ヘキサナールなどの揮発性アルデヒド化合物へと変化します。これが鼻を突く「ぬか臭い」「古米臭」と呼ばれる悪臭の正体です。
収穫直後の新米の水分含有量は約14.5〜15.0%に保たれていますが、2年以上の保管を経た古古米は11〜12%台まで低下することが珍しくありません。水分が抜けた米粒はデンプンの細胞組織が硬く収縮し、通常の浸水時間では中心部まで水分が届かなくなります。その結果、炊飯時にデンプンの糊化(α化)が不十分となり、芯が残ったようなボソボソとした食感やパサつきが生じてしまうのです。
この問題を根本から解決するカギが、家庭にある調味料の持つ化学的特性です。特に清酒に含まれるエタノールは、炊飯時の加熱蒸散に伴って臭い成分を包み込んで空気中へ飛ばす「共沸効果(きょうふつこうか)」を発揮します。さらに、糖分や有機酸を含む調味料を微量に加えることで、細胞壁に柔軟性を与え、保水力を高めて水分を米粒内部に閉じ込めることが可能になります。