イップスになりやすい人の特徴とは?真面目な努力家が陥る原因と克服法

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現場取材や臨床心理の現場でイップス当事者と対峙すると、驚くほど似通ったパーソナリティの輪郭が浮かび上がります。指導者からの「もっと気楽にやれ」「深く考えるな」という助言が何一つ響かない理由も、彼らの持つ生真面目な資質そのものに根ざしています。

イップスに陥りやすい性格の筆頭に挙げられるのが「完璧主義(ペルソナリティ・パーフェクショニズム)」です。常に100点満点のプレーを自分に課し、わずか数ミリのズレや小さなミスを「怠惰」「練習不足」と捉えて自分を激しく責め立てる傾向があります。この完璧主義には、自己の理想を追うタイプだけでなく、「指導者や仲間の期待を絶対に裏切ってはならない」という強迫的な責任感を抱く「外生的完璧主義」が色濃く混ざり合っています。

次に挙げられるのが、心理学でいう「内的統制傾向の過剰」です。不運なバウンドや天候、相手の心理といったコントロール不能な外部要因に起因するミスであっても、「すべて自分の技術と心構えが未熟だったからだ」と自分の内側に原因を帰属させてしまいます。この思考パターンを持つ選手は、ミスをリカバリーするために練習量を劇的に増やします。しかし、脳がストレス過多でパニックを起こしている状態で反復練習を重ねると、エラーの動作パターンが小脳に強力に上書き保存されてしまい、結果として症状を決定的に固定化させてしまうのです。

さらに、以下のチェック項目に多く当てはまる人ほど、イップスの発症リスクが高い警戒域にあると言えます。

自己診断チェック項目心理的傾向・行動パターン脳への負荷レベル編集部の分析と警告減点方式の自己評価成功した体験よりも、1つの失敗ばかりを反芻して思い悩む扁桃体の過剰興奮(高)ミスへの恐怖が防衛反応を誘発し、身体の硬直に直結します。優等生・キャプテン気質「自分がチームを支えなければ」と弱音を一切吐けない慢性的な交感神経優位(極高)心理的逃げ場を失い、無意識の筋緊張が慢性的になります。フォームの過剰言語化肘の角度や体重移動をミリ単位で意識して制御しようとする前頭前野の過負荷(高)流動的であるはずの自動運動を頭でハッキングして分解してしまいます。他者視線への過剰警戒「暴投したらどう思われるか」「失望されるのが怖い」と怯えるワーキングメモリ枯渇(高)意識のリソースが他人の目に奪われ、ボールやターゲットへの集中が散漫化します。
中村 さくら

中村 さくら

マネー&キャリアエディター

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。