ニュートンのりんごの木は日本にある?逸話の嘘と国内植樹先を追跡

ニュートンのりんごの木は日本にある?逸話の嘘と国内植樹先を追跡とは一体何なのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。

ネット上の情報やSNSの投稿において散見される誤解についても、正確なファクトを提示しておきます。

一つ目の誤解は、「イギリスにある原木はすでに枯れて絶滅しているのではないか」という言説です。英国ウールスソープ・マナーにあった原木は、1820年頃の猛烈な暴風雨によって一度倒伏しました。しかし根の一部が生きていたため、倒れた幹から再び新芽が吹き出して再生し、現在もナショナル・トラストの保護下で旺盛に樹勢を保っています。日本にある木々はその原木から直接的・間接的に枝を採取した正規の血統です。

二つ目の誤解は、「日本にある木は種子から育てられた世代交代した木である」という誤認です。前述の通り、りんごは他家受粉を基本とするため、種から育てた場合は周囲の受粉樹の遺伝子が混ざり、「フラワー・オブ・ケント」の形質もニュートンの木としての遺伝的同一性も完全に失われてしまいます。日本に現存する正規の木は、すべて枝の組織を繋いだ「栄養繁殖のクローン」であり、だからこそ生物学的な価値を保ち続けています。

吉田 誠

吉田 誠

インテリア&ライフスタイルコーディネーター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。