突然の全身湿疹はストレス?ジベル薔薇色粃糠疹の真相と完治への全知識
ネット上の情報空間には、ジベル薔薇色粃糠疹に関する深刻な誤解やデマが散見され、患者を不必要に不安へ追い込んでいます。現場の皮膚科専門医が最も頻繁に遭遇する誤認の真相を整理します。
第一の誤解は、「ジベル薔薇色粃糠疹は人にうつるのか」という感染性に関する恐怖です。発疹が全身に無数に散らばる様から、学校感染症や伝染性紅斑(りんご病)のように空気感染や接触感染するのではないかと怯える人が後を絶ちません。しかし、前述の通り原因とされるヘルペスウイルスはほぼすべての成人が既に体内に持っている常在性のウイルスであり、外部から他者へうつる病気ではありません。パートナーと同衾しようと、保育園で子どもを抱きしめようと、公衆浴場やプールを利用しようと、他者へ感染するリスクはゼロです。
第二の誤解であり、皮膚科医が最も警戒するのが「梅毒(第2期梅毒疹・梅毒性バラ疹)」との混同です。実は、梅毒の感染から約3ヶ月後に全身へ生じるバラ疹は、ジベル薔薇色粃糠疹と肉眼的な外見が驚くほど酷似しています。「性器に潰瘍ができた心当たりはないか」「手のひらや足の裏に湿疹が出ていないか」の確認が不可欠です。ジベル薔薇色粃糠疹は基本的に手のひらや足の裏、顔面には発症しません。もし手掌や足底にまで発疹が及んでいる場合、あるいは性交渉歴がある場合は、直ちに血液検査(STS法・TPHA法)で梅毒を除外診断しなければなりません。
第三の誤解は、「一度治っても毎年のように再発する体質になるのではないか」という懸念です。データ比較表に示した通り、ジベル薔薇色粃糠疹の再発の確率は約2%前後に過ぎません。一度本格的に罹患するとウイルスに対する免疫記憶が成立するため、風邪を引くたびに繰り返すような性質の病気ではない点も知っておくべき安心材料です。