弾性力による位置エネルギー徹底解説|なぜマイナスがつかないかを解明
Q1:ばねを縮めたときの弾性エネルギーはマイナスにならないのですか?
A1:マイナスにはなりません。公式 $U = \frac{1}{2}kx^2$ において、縮み(負の変位 $-x$)を代入しても、$(-x)^2 = x^2$ となり必ず正の値になります。物理的にも、ばねを縮めるためには外から押し込む仕事(正の仕事)を注ぎ込む必要があるため、内部に蓄えられるエネルギーは伸びたときと全く同様にプラスとなります。
Q2:ばねが2本直列または並列につながれている場合、エネルギーはどう計算しますか?
A2:合成ばね定数を求めてから公式に適用するのが確実です。ばね定数 $k_1, k_2$ の2本のばねを並列に接続した場合の合成ばね定数は $k_{\text{並}} = k_1 + k_2$、直列に接続した場合は $\frac{1}{k_{\text{直}}} = \frac{1}{k_1} + \frac{1}{k_2}$ となります。全体の伸びを $X$ としたとき、系全体に蓄えられるエネルギーはそれぞれ $\frac{1}{2}k_{\text{並}}X^2$、$\frac{1}{2}k_{\text{直}}X^2$ で算出可能です。
Q3:単振動している物体の力学的エネルギーが常に一定になるのはなぜですか?
A3:単振動では、振動の中心で速さが最大となり運動エネルギー $\frac{1}{2}mv_{\text{max}}^2$ が最大化(位置エネルギーは最小)します。一方、振動の両端(折り返し地点)では一瞬静止して運動エネルギーが $0$ になり、弾性力による位置エネルギー $\frac{1}{2}kA^2$($A$ は振幅)が最大化します。運動エネルギーと位置エネルギーが互いに姿を変えて行き来しているだけであり、系全体に非保存力が働かない限り、その総和 $\frac{1}{2}kA^2$ はどの時刻でも厳密に一定に保たれます。