「高価な尿」を作るだけの朝習慣? 2026年に突きつけられたメガビタミン神話の終焉と、私たちが錠剤を捨てられない本当の理由
医学的根拠がここまで揃っていながら、ドラッグストアのサプリ売り場が閑古鳥を鳴らす気配はない。なぜか。
理由はシンプルで、私たちが買っているのはビタミンではなく「免罪符」だからだ。
深夜残業、睡眠不足、乱暴にかきこむ牛丼、慢性的な運動不足。過酷な現代生活の中で、丁寧な自炊や十分な休養を確保することは容易ではない。そんなとき、1錠数十円のサプリを水で流し込む動作は、「自分の体をケアしている」という安価で即効性のある心理的報酬を与えてくれる。
「これを飲んでいるから、今日の不摂生は相殺されたはずだ」
行動経済学が指摘するこの「リスク補償行動」こそが最大の罠だ。サプリを飲むことで得た偽りの安心感が、皮肉にも本当の健康づくり――食事の改善や就寝時間を早めること――から私たちの目を逸らさせてしまう。