歌舞伎の人間国宝は現在誰?現役存命者一覧と驚きの年収事情を徹底解剖
一般によく誤解されがちなのが、「人間国宝になると国から莫大な給与が支給されるのではないか」という疑問です。しかし、制度上の現実は大きく異なります。
文化庁から人間国宝各人に支給されるのは、給与ではなく「重要無形文化財保持者特別助成金」と呼ばれる支援金です。その額は年間200万円(非課税)。昭和の時代から長年同額のまま据え置かれており、この金額だけで日々の暮らしが成り立つものではありません。
この200万円は、自身の芸を磨くための自己研鑽費や、弟子たちへ型を伝授するための資料整理・稽古費用といった「伝統継承のための実費補助」という位置づけです。歌舞伎俳優としての実際の収入は、松竹が主催する本興行(歌舞伎座など)の出演料、テレビや舞台の外部出演料、CM契約、さらには後援会からの支援によって成り立っています。
仁左衛門や玉三郎クラスのトップスターともなれば、年収は数千万円から1億円超に達すると推計されますが、それはあくまでエンターテインメントの第一線で客席を満員にし続けるプロフェッショナルとしての対価です。国の助成金200万円は、名誉ある肩書に伴う「芸の保存と後継者育成への責務」に対する公的な支援金といえます。