なぜ和菓子は五感の芸術なのか|茶道の歴史から2026年進化系まで解明
Q1:茶道の作法を知らない素人が、和菓子屋で上生菓子を買って家で食べても良いのでしょうか?
A1:まったく問題ありません。上生菓子は茶席専用のものと思われがちですが、本来は家庭で四季の移ろいを愛でるためのものです。抹茶を点てる必要はなく、普段飲んでいる煎茶やほうじ茶、さらにはブラックコーヒーとも相性抜群です。季節の節目にお気に入りのお皿にのせ、楊枝で切り分けるだけで贅沢な時間を楽しめます。
Q2:和菓子に使われる「あんこ」の粒餡とこし餡には、格式の違いがあるのですか?
A2:格式の優劣はありませんが、歴史的な用途に違いがあります。かつて宮中や茶席では、喉越しが滑らかで雑味のない「こし餡」が上品な上生菓子の主流とされました。一方、小豆の力強い風味と食感を残した「粒餡」は町人文化や素朴な朝生菓子で愛されてきました。現在では表現したい菓子の性質や季節感に合わせて自在に使い分けられています。
Q3:和菓子の名前に付いている「銘(めい)」とは何ですか?どうやって楽しめばいいですか?
A3:「銘」とは、その菓子に名付けられた題名(タイトル)です。古典文学、和歌、俳句、あるいは季節の自然現象から名付けられます。例えば、緑と白のグラデーションの菓子に「春隣(はるどなり)」という銘が付いていれば、「冬の寒さの中に春の気配が近づいている」情景を示しています。菓子の形と名前を照らし合わせ、「なぜこの銘なのか」を想像することが最大の醍醐味です。