介護士の離職率は本当に高い?辞める本音と離職率が低い施設の特徴を解説
世間では「過酷ですぐに人が辞める」と思われがちな介護現場ですが、客観的なデータを見ると印象は大きく変わります。公益財団法人介護労働安定センターが公表している介護労働実態調査の最新データによると、介護保険サービスに従事する介護職員の離職率は13.1%〜14.3%前後で推移しています。これは、厚生労働省の「雇用動向調査」における全産業の平均離職率(約15.0%)と比較しても、決して突出して高い数値ではありません。
宿泊・飲食サービス業(約25%前後)や生活関連サービス業(約17〜20%)などと比較すると、介護士の離職率平均はむしろ落ち着いた水準を維持しています。2000年代初頭の介護業界における離職率の推移を振り返ると、介護保険制度開始直後は20%を超えていた時期もありましたが、国による処遇改善施策の積み重ねや労働環境の法整備に伴い、長期的に低下・安定傾向が続いています。
それにもかかわらず「離職率が高い」というイメージが定着している背景には、業界全体の採用需要が極めて大きく、常に有効求人倍率が高いことや、一部の劣悪な事業所による極端な大量離職が目立ってしまう構造が存在します。