2026年、上野の食文化が覚醒した——ガード下の熱気から美術館エリアの隠れ家まで、今食べるべき「新・美食の地平」
上野を語る上で絶対に外せないのが、明治・大正期から続く洋食文化だ。カツレツ、ビーフシチュー、ハンバーグ。日本独自に発展した洋食の原点が、ここ上野には今も生きている。
老舗の厨房では、数週間かけてじっくりと煮込まれる漆黒のデミグラスソースが、代々の料理人によって守り続けられている。しかし、伝統に甘んじる店は一つもない。クラシックなレシピをベースにしながらも、現代人の嗜好に合わせて脂分を抑え、素材本来の旨味を際立たせるマイナーチェンジが日々行われている。一口食べれば一瞬で童心に返り、同時にその深みに感嘆する。新旧の技が調和した洋食は、いまなお進化の途中にある。