一夫多妻制はなぜ今も続くのか?世界の現実と日本の法律・歴史から迫る
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イスラム圏で一夫多妻制が認められている背景には、聖典『クルアーン(コーラン)』に明確な記述がある点が挙げられます。7世紀前半のイスラム初期、度重なる戦争によって多くの男性が命を落とし、未亡人や孤児となった子どもたちが路頭に迷う事態が深刻化しました。そうした弱者を救済し、共同体全体で保護する社会福祉的な文脈から「最大4人までの妻を持つこと」が認められたという経緯があります。
同時にクルアーンは「すべての妻を平等に愛し、公平に扱わなければならない」という極めて厳しい条件を課しており、富や愛情の偏りによる不和を防ぐ抑止力としても機能しています。
一方、アフリカの伝統的社会においては、宗教的教義とは異なる現実的な目的が根底にありました。農耕や牧畜を中心とする社会構造では、労働力の確保と部族の勢力拡大が直結します。子どもを多く産み育てることや労働力を増やすことが富の象徴とされ、長老や有力者が複数の妻を持つ慣習法が根付いてきました。しかし、キリスト教の浸透や初等教育の普及に伴い、若い世代を中心に単婚を選ぶケースが急増しています。