杏と母親の泥沼裁判から現在へ、パリ移住が変えた愛憎の距離感
事態が公となったのは2026年のことだ。彼女の実母が代表を務める個人事務所から、大手芸能事務所トップコートへと移籍したことを契機に、実母側が約12億円という莫大な損害賠償を求めて実の娘を提訴した。訴状に並んだのは、長年にわたる収益の配分要求だけでなく、私生活の暴露を辞さない苛烈な言葉の数々だった。
母親はある宗教団体に深く傾倒し、多額の献金を続けていたと報じられている。かつて背負った多額の借金苦から逃れるように精神的な支えを求めた結果だったが、その経済的な負担は成長した娘の双肩へと重くのしかかった。自立を目指して事務所を移籍した娘に対し、母親側は法的手段という最も非情な形で立ちはだかったのである。法廷での泥沼化を避け、最終的に和解が成立したものの、親子の間に刻まれた傷跡は決して消えることのない深さを持っていた。