甲子園未出場から世界へ!山本由伸の都城高校時代に迫る覚醒秘話
山本が門を叩いたのは、宮崎県にある都城高等学校だった。甲子園の常連校がひしめく九州において、当時の都城は決して全国優勝候補筆頭と目される存在ではなかった。全国高等学校野球選手権大会の地方予選では、強豪校の壁に阻まれ、あと一歩のところで夢を断たれる悔しさを幾度も味わっている。
高校2年の夏、県大会決勝。マウンドに立つ山本の球速はすでに140キロ台後半を記録していたが、チームは惜敗。3年夏の選手権予選でも、九州学院などの前に屈し、聖地への道は閉ざされた。テレビ中継で全国に名が轟くことはなかった。しかし、ネット裏に陣取ったプロのスカウト陣の眼差しは、すでにこの細身の右腕に釘付けになっていた。数字や勝敗の奥にある「投球の質」を見抜いていたからだ。