ただの口内炎じゃない?舌癌の初期症状と見逃せない3つの危険サイン
日常的によく見られるアフタ性口内炎と初期の舌癌には、明確な病理学的・外観的相違が存在します。最大の見極めポイントは「治癒までの期間」と「病変の硬さ(硬結の有無)」です。
一般的なアフタ性口内炎は、中心部がわずかにくぼんだ円形の白い膜(偽膜)で覆われ、周囲が赤く腫れて強い接触痛を伴います。体調管理や市販の軟膏塗布によって通常は1週間から最長でも2週間以内に上皮化が進み、跡形もなく自然治癒します。
一方で舌癌の初期病変は、2週間を超えても縮小せず、徐々に範囲を広げたり周囲の組織が盛り上がってきたりします。最も警戒すべき特徴は、病変部位とその周囲を指で軽くつまんだ際に感じる「芯のある硬さ(しこり)」です。良性の口内炎では組織全体が柔らかいままですが、悪性腫瘍ではがん細胞が無秩序に増殖して周囲組織へ浸潤するため、明らかな硬結が形成されます。
好発部位にも明確な傾向があります。舌癌全体の約80%〜90%は、歯列と接触しやすい「舌の側面(舌縁部)」に発生します。舌の先端や上面(舌背部)、裏側(舌下面)にできるケースもありますが、側面にできた潰瘍や隆起が2週間以上残存している場合は、単なる口内炎ではなく悪性病変を強く疑う必要があります。