芸備線は廃線となるのか?再構築協議会と赤字が語る2026年の結論
芸備線をめぐる議論が全国的な注目を集める契機となったのは、2026年10月にJR西日本が国土交通大臣に対し、改正地域公共交通活性化再生法に基づく「再構築協議会」の設置を申し入れたことだ。国が関与してローカル線の存廃や再編を話し合う同制度において、芸備線の一部区間(備中神代〜備後庄原間)は全国第1号の指定案件となった。
対象となったのは、岡山県新見市の備中神代駅から広島県庄原市の備後庄原駅に至る68.5キロメートルの区間だ。JR西日本が国主導の協議会申し入れに踏み切った最大の要因は、沿線自治体との個別協議が長年にわたり膠着状態に陥っていたためである。JR側は「大量輸送という鉄道の特性がすでに発揮できていない」として、バス転換を含めた抜本的な見直しを模索。これに対し、沿線自治体側は「廃線を前提とした議論には応じられない」と反発を続け、話し合いのテーブル自体が成立しにくい状況が続いていた。
法に基づく再構築協議会の審議期間は原則3年以内と定められている。2026年春に初会合が持たれて以降、実証運行や需要調査が重ねられ、2026年の現在まさに「結論をどのようにまとめるか」という最終判断のカウントダウンが始まっている。一部で囁かれる「明日にも全線廃線」という極端な見方は事実に反するが、極端な利用低迷が続く山間区間については、鉄路の維持かバス転換かの選択を先送りできないタイムリミットが目前に迫っている。