『海底鬼岩城』リメイクされない理由とは?バギーちゃんの涙と裏設定を徹底考察

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物語は、夏休みにのび太たちが海底山脈へのキャンプに出かけるところから始まります。ドラえもんのひみつ道具「水中バギー」や「テキオー灯」によって、水深数千メートルの深海でも陸上同様に過ごせるようになった一行は、太平洋の海底で自由な夏休みを満喫していました。しかし、バミューダ三角水域(魔の三角海域)の沈没船調査をきっかけに、事態は地球規模の存亡をかけた戦いへと急展開します。

一行は、海底深くで独自の文明を築いていた「ムー連邦」の海底人たちに捕らえられます。ムー連邦の首相や勇敢な少年エルから明かされたのは、かつて大西洋に存在し、約7000年前に滅亡した敵対国「アトランティス」の存在でした。アトランティスは滅びたものの、首都に遺された巨大コンピュータ「ポセイドン」と、地球を何度も壊滅させる威力を持つ自動報復兵器「鬼角弾」が、海底火山の活動によって誤作動を起こし、地球全土を焼き尽くすカウントダウンを始めていたのです。

ポセイドンの発射基地「海底鬼岩城」へと潜入したドラえもん一行でしたが、無敵のバリアと強力な戦闘ロボット「鉄騎隊」の前に絶体絶命の危機に陥ります。ドラえもんの四次元ポケットも奪われ、のび太たち全員が処刑寸前に追い詰められたその瞬間、静香(しずかちゃん)の流した涙に心を揺さぶられた水中バギーが単身ポセイドンへと特攻。自らを犠牲にしてメインコンピュータを破壊し、地球は破滅の危機から救われます。海底人たちに見送られ、一行が夕暮れの海から日常へと帰還するラストは、深い余韻を残しました。

前田 葵

前田 葵

サステナビリティ研究家

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。