男子フィギュア史上最高得点の真実―進化と栄光の記録
2022年2月、北京オリンピック。世界中が注目する舞台で、チェン選手は再び歴史を作った。ショートプログラム113.97点。この数字は現在もSP単独の世界最高記録として輝いている。
演技時間わずか2分50秒。その短い時間に詰め込まれた技術の密度は尋常ではなかった。4回転フリップ、4回転トウループ+3回転トウループのコンビネーション、そしてトリプルアクセル。すべてのジャンプが完璧に決まった。
ジャッジパネルからの評価も圧巻だった。技術要素基礎点は65.69点。GOEで加点され、最終的な技術点は71.22点に到達。演技構成点も42.75点と高水準。五輪という最高峰の舞台で、プレッシャーを力に変えた演技だった。
100点の壁を超えた選手たち
ショートプログラムで100点を超えることは、かつて夢物語とされた。2018年の平昌五輪時点でも、この壁を破った選手はごく少数。しかし、技術の進化とともに、100点超えは現実のものとなった。
羽生結弦選手は2019年に111.82点を記録。宇野昌磨選手も100点超えを複数回達成している。だが、チェン選手の113.97点は、その中でも別格だ。単に点数が高いだけでなく、演技の完成度、安定性、芸術性のすべてが最高水準に達していた。