なぜ「いらすとや」はなんJで神格化されたのか?闇深打線と共鳴の歴史
いらすとやが本格的にネット上で脚光を浴び始めた2010年代半ば、掲示板やSNSでは「使い勝手の良いフリー素材」以上の存在として受け止められていました。最大の要因は、「毒気のない絵柄で、極めて毒のある現実を描く」という強烈なギャップ構造にあります。
当時のなんJをはじめとするネット掲示板では、世の中の不条理や人間の浅ましさを斜めから眺めて笑いに変える独特のカルチャーが根づいていました。そこに突如として現れたのが、誰が見ても安心感を覚えるパステル調のタッチで描かれた「カルト宗教にハマる人」「自分を追い詰める社畜」「承認欲求の怪物」といった異様な素材群です。
「この絵柄でそれを描くのか」という衝撃は瞬く間に広がり、なんJのスレッドでは「いらすとやの新作がまた攻めすぎている」「使いどころがニッチすぎる」と日常的にスレッドが立ち上がる現象が定着していきました。