白木屋火災の俗説を覆す「ズロース」の衝撃!日本女性の解放史

白木屋火災の俗説を覆す「ズロース」の衝撃!日本女性の解放史の注目されている理由をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

江戸から明治へ時代が移り変わっても、女性たちの下半身は長らく湯文字一枚に委ねられていた。晒し木綿や絹を腰に巻きつけるだけの構造は、通気性に優れ、着物の着崩れを防ぐには合理的だったものの、激しい動作や突発的な事故には極めて脆弱だった。そこに登場したのが、英語の「drawers(ドロワーズ)」を語源とするズロースである。

街頭に立つ市民の服装や行動を克明に記録した考現学の創始者・今和次郎は、大正から昭和初期の銀座を行き交うモガ(モダンガール)たちの生態をスケッチし、洋装化と下着の普及率を緻密に数値化した。日本生活学会のアーカイブにも残るこれらの調査は、女性たちが自らの意志で身体を覆い、行動範囲を広げていった軌跡を生々しく伝えている。ズロースの普及は、誰かに見せるための装飾ではなく、自らの身体を衛生的に管理し、主体的に保護するという近代的身体観の確立そのものだった。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。