いまにちゅーど?認知症ケア「ユマニチュード」劇的改善の秘訣と技法
ユマニチュードの根底には「あなたはここにいる大切な存在である」というメッセージを、知覚を通じて相手に届けるという揺るぎない哲学が存在します。その柱となるのが、「見る・話す・触れる・立つ」からなるユマニチュード4つの基本原則です。
1. 見る(Regarder)
相手と同じ目の高さで、正面から、20cm程度の近い距離で視野に入り、長く視線を合わせ続けます。上から見下ろす行為は無意識の威圧感を与え、斜めや背後からの視線は不信感を招くため徹底して排除します。
2. 話す(Parler)
穏やかで低めのトーンを用い、歌うような優しいリズムで語りかけます。返答がない場合でも沈黙せず、自身の行っている動作を実況中継するように言葉にし続ける「オートフィードバック」という技法を用い、ケアされる側に安心感を与えます。
3. 触れる(Toucher)
指先だけで掴むような「拘束」を連想させる触れ方を避け、手のひら全体を密着させて広い面積で優しく包み込みます。腕を持ち上げる際も上から掴むのではなく、下からすくい上げるように支えることで、侵襲感を与えない接触を保ちます。
4. 立つ(Debout)
人間が二足歩行を行う動物である以上、「立つ」ことは骨密度の維持や血液循環、そして自己尊厳の保持に直結します。1日合計20分程度立つ状態を作ることを目指し、清拭や着替えなどの日常動作の中で自然に起立・立位保持を促します。