十八代目勘三郎の妻・波野好江の献身と中村屋を繋ぐ母の現在地
十八代目勘三郎さんが遺した最大の功績の一つが、江戸時代の芝居小屋の熱気を現代に蘇らせた「平成中村座」の立ち上げでした。テント小屋形式で観客と舞台が一体となるこの試みは、歌舞伎の敷居を大きく下げ、新たなファン層を開拓しました。
さらに、松竹株式会社とのタッグによって誕生した「シネマ歌舞伎」は、伝統芸能の迫力を映画館のスクリーンで体感できる革新的なコンテンツとして定着しています。これらの意欲的なプロジェクトの現場には、常に裏方として奔走する好江さんの姿がありました。夫が灯した情熱の火を絶やすまいとする彼女の情熱は、新しいエンターテインメントの形として今も息づいています。