ニシオンデンザメの寿命は400歳超?脊椎動物最長の謎と驚愕の生態
一般的な魚類は耳石の年輪、多くのサメ類は軟骨の石灰化した成長輪を数えることで年齢を推定します。しかし、ニシオンデンザメの骨格は極めて柔らかい軟骨で構成されており、明瞭な成長輪が残りません。長年その年齢測定は不可能とされてきましたが、研究者たちが着目したのが「眼の水晶体」でした。
脊椎動物の目の水晶体中心部にあるタンパク質(クリスタリン)は胎児期に形成され、一生涯にわたって新しい代謝物質と入れ替わることがありません。つまり、水晶体の芯には「生まれた当時の物質」が生きたまま保存されているのです。
研究チームはこの水晶体中心部に残る炭素を抽出し、放射性炭素年代測定法(カーボン14年代測定)を実施しました。1950年代から1960年代に行われた大気圏内核実験によって急増した放射性炭素同位体の痕跡(ボム・パルス)を基準点と照らし合わせることで、各個体の正確な誕生年代の割り出しに成功しました。